精神科医みそのれいの「失敗しない男選び」

男選びに失敗しまくる貴女のために

自己肯定感抜群の男を選ぶ理由④

兄貴の凄いところは、自分が東大生だということを言わなかったことです。

福ちゃんは振り返る。

東大って普通自己紹介の冒頭に持ってくる、凡人ってそういうもんじゃないですか。でも兄貴は違う。そこに価値を感じてないんです。兄貴は散々言ってました。大学合格はただの通過点だと。おれが兄貴が東大生と知ったのは、兄貴の家に遊びに行った時、住人のひとりからそこに住んでる人が全員東大生だと教えてもらったからです。本棚に並んでる本が違ってましたし、難しい数式を書き殴った紙がキッチンのテーブルに広げっぱなしになってたり、そもそも話してる内容が東大でしたから、すぐに気づきました。

かっけーな!って思いましたよ。全然東大に見えないんですもん。兄貴。どう見ても日体って感じでしょ。早稲田とか。でも、アダルト会社でどうやって莫大な利益を上げているか、その収益構造を聞いた時、やっぱり東大だなと思いました。でなきゃ思いつかないですよあんなの。

その日からおれは家に帰らなくなりました。笑 ずっと兄貴ん家。だって弁当も作ってくれるし、洗濯もできますし、勉強も好きなだけ教えてもらえる。ただで東大生の家庭教師何人も利用できるんですよ。おれもすぐ第一志望東大にしました。こいつら全員使い切って合格してやると思いましたね。笑

親は、何にも言わなかったですよ。たまには帰ってましたし。それに、本当に、おれの行動や選択にぐちゃぐちゃ言ってくる親じゃなかったんです。寝るところがどこだろうと、おれがちゃんと学校行って部活にも出てるって信じてくれていた。そんな親に感謝しろと教えてくれたのも兄貴です。感謝の気持ちを行動にしろって教えてもらいました。