精神科医みそのれいの「失敗しない男選び」

男選びに失敗しまくる貴女のために

イマドキの恋愛の構造

恋愛にはパワーが必要と、よく言われる。従って、うつ病の最中に恋愛などできるはずがない。

ところで、恋愛は何故、そんなにパワーを必要とするのか。

愛されていると確信したいからである。確信したいから、頻回にメールが欲しがるし、頻回に会いたがる。そして情動が不安定になるからである。愛しているのは実は自分だけで、相手はそうでもないかもしれない、という思いに振り回され、ひどく情緒不安定になる。だから、せめて一緒にいる時間を長びかせることで、まやかしの安堵を得ようとするのだ。

要は、見えない相手の腹の中を探ろうとすることにパワーを浪費してしまう。だからひどく疲れるのである。

本末転倒だ。

しかし学習出来る者は、一度そういう経験をすれば、それらのことが愛されている証拠にならないと気付く。

無闇に一緒にいたがるのは、不安だからである。自分の不安の制御ができないからである。そして心理学者植木理恵が指摘するように、恋愛相手を自分の承認欲求を満たすことに利用しているからである。

学習する者は、殊更心理学の知識などなくても、自分の置かれた状況を振り返り、何かおかしいと気付くのである。

勉強に集中できなくなり、携帯電話(スマホ)ばかり気にするようになり、彼からのメールじゃないとがっかりしている自分に気付き、

何かおかしい。

そう気付くのが健全な精神の持ち主である。

何故、彼からのメールじゃないと知り、がっかりなど、しているのか。彼はメールをしない人かもしれないのに、何故、自分勝手な思い込みで、がっかりなどする必要があるのか、という話である。

それこそが植木理恵の指摘する自信のなさ故である。自分の自信のなさを相手を利用し補完しようとするから、がっかりするのである。